今日も本屋をはしごする

書店営業マンから見た本屋さん、本、出版社のことについて書いていきます。出版業界を知ってもらって活性化したい。

読者はさほど気にしていない

はじめましてダイノです。

 

ブログを始めました。

 

現在、某出版社に勤務しています。

以前は某書店チェーンで書店員やバイヤーをしていました。

 

このブログでは私の仕事「書店営業」のこと、出版社のこと、本屋さんのこと、本のことを書いていきます。

 

出版社や本屋さんに興味がある方、これから出版業界で働いてみたいという方に楽しんでもらえたら嬉しいです。

どうぞお付き合いください。

 

出版社

世間では「出版社」という呼び名の方がポピュラーですが、出版業界では版元(はんもと)と呼ばれることもあります。

 

出版社をクラシックな言い方にしたのが版元という感じでしょうか。

 

語源など詳しいことはウィキペディアをご覧下さい。

 

版元 - Wikipedia

 

みなさんは出版社と聞いて最初にどんな会社を思い浮かべますか?

 

小学館

集英社

講談社

 

どれもとても有名なので、一度は聞いたことがあるでしょう。雑誌やコミック以外にも様々な書籍を扱う総合出版社です。

 

ちなみに私の会社はあるカテゴリーではそれなりに知られていますが、一般消費者の方にはおそらくあまり認知されていないかもしれません。

だからというわけでもありませんが、会社名は伏せさせていただきますので、あしからずご了承ください。

 

さて、話を戻しまして、こちらの出版社はご存知ですか?

 

新潮社

文藝春秋

早川書房

幻冬舎

 

もし、あなたが小説がお好きならこちらの名前はよくご存知かもしれません。

 

いやいや、私はビジネス書しか読みませんという方にはこちらの出版社の方が馴染みがあるかもしれないですね。

 

ダイヤモンド社

プレジデント社

日本経済新聞社

朝日新聞社

 

好きな作家さんはいても、その作品がどこから出版されているのか気にしたことがないという方が大半だと思います。私もこの業界に入るまではそうでした。

 

試しに一度ご自分の本棚を眺めてみてください。同じ作家さんであっても複数の出版社の本が混じっているのではないでしょうか。

 

所有する冊数が増えてくると、こういう現象が起こります。

なぜなら人気作家というのは様々な出版社から執筆を依頼されるからなのです。

 

また、例えば本屋さんに行き、たまたま立ち読みした雑誌を購入したいと思ったとします。

価格を確認をする方はいても、出版社名を確認する方はいないでしょう。

 

でももし、それが食品であったなら?

口に入るものですからメーカーを気にする方も多いはずです。

 

本の場合も商品の価値に対してお金を払うのは同じですが、本の特性上商品価値の大半は「活字」となります。

 

もちろん、カバーがおしゃれであったり、かわいいという理由でジャケ買いする方もいらっしゃいますが、欲しいと思った本の出版元がどこであろうと読者はさほど気にしていないのです。

 

それでは出版社があまりに気の毒ではないか、と思われるかもしれません。良い本を出版してもブランドを気にする方が少ないのですから。

 

悲しいかな。

それが現実なのです。

 

でもそれだけに、まだやることはあるのです。